アナ・コルベロ展 その2
床に敷かれた赤い布は、血塗られた紛争中のどこかの国の地図のようでもあり、国境のようでもある。
そのうえに密に疎に置かれた少女の像は、ことごとく苦渋の表情を浮かべている。

岩の上の、寄り添っているようにも見える二人の少女。でも近づいてみるとまさに“quarrel” 。喧嘩の真っ最中という表情でした。横向きの子がもう一人の耳元で激しく詰め寄り、一方は聞く耳を持たず“フン”といったふう。世界中に数多ある紛争のカタチ、原型とでも表現できるだろうか。

「占有」。
植民地の歴史は占有の歴史。他人の領土を占有しようとするのは、その土地が自国にとって魅力があるから。眠っている地下資源があったり、防衛に優位な地形であったりという理由で。あるいは自国民を移住させるための領土拡大も、あるいは宗教上の理由からどうしても譲れない土地であったり。




「世界は小さい」。小さい世界を誰かが占有する(大義名分をふりかざして正義ぶっても占有したいのが目的の大国)。多くの血を流し、宗教も文化も言語すらも奪い取り、ついには民族の粛清に至る。
もしかしたら昨日、または明日、純粋な子孫を残すことなく、最後の一人が絶えて、どこかの少数民族が消滅しているかもしれない。
また反対にどこかの植民地だったものが、戦いに勝ち抜いて独自の国家として今日、誕生しているかもしれない。
そう考えると世界は小さくないようにも思えてくる。しかしほとんどが水に覆われた青い地球の、ほんの何分の一かの人が住める陸地に、急激に人口爆発した無数の人々が、ひしめき合って暮らしているという事実に、やはり変わりはない。
分つのではなく奪うしかできないのが人の性だとしたらそれはとても不幸なことだ。「足るを知る」ことと発展との折り合いをどうやってつけてゆくか、それもまた難問ではあるけれど。
けれど「足るを知る」心を持たない発展はやがて破滅するしかない、と思う。
そんなことを感じたアナ・コルベロ展でした。
そのうえに密に疎に置かれた少女の像は、ことごとく苦渋の表情を浮かべている。

岩の上の、寄り添っているようにも見える二人の少女。でも近づいてみるとまさに“quarrel” 。喧嘩の真っ最中という表情でした。横向きの子がもう一人の耳元で激しく詰め寄り、一方は聞く耳を持たず“フン”といったふう。世界中に数多ある紛争のカタチ、原型とでも表現できるだろうか。

「占有」。
植民地の歴史は占有の歴史。他人の領土を占有しようとするのは、その土地が自国にとって魅力があるから。眠っている地下資源があったり、防衛に優位な地形であったりという理由で。あるいは自国民を移住させるための領土拡大も、あるいは宗教上の理由からどうしても譲れない土地であったり。




「世界は小さい」。小さい世界を誰かが占有する(大義名分をふりかざして正義ぶっても占有したいのが目的の大国)。多くの血を流し、宗教も文化も言語すらも奪い取り、ついには民族の粛清に至る。
もしかしたら昨日、または明日、純粋な子孫を残すことなく、最後の一人が絶えて、どこかの少数民族が消滅しているかもしれない。
また反対にどこかの植民地だったものが、戦いに勝ち抜いて独自の国家として今日、誕生しているかもしれない。
そう考えると世界は小さくないようにも思えてくる。しかしほとんどが水に覆われた青い地球の、ほんの何分の一かの人が住める陸地に、急激に人口爆発した無数の人々が、ひしめき合って暮らしているという事実に、やはり変わりはない。
分つのではなく奪うしかできないのが人の性だとしたらそれはとても不幸なことだ。「足るを知る」ことと発展との折り合いをどうやってつけてゆくか、それもまた難問ではあるけれど。
けれど「足るを知る」心を持たない発展はやがて破滅するしかない、と思う。
そんなことを感じたアナ・コルベロ展でした。
