六本木の中国名菜 「孫」
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仕事帰りに久しぶりで知人を訪ねた。彼女は六本木のミッドタウン近くに仕事場を持っている。

その辺りはホームグラウンドである彼女が案内してくれたのは、外苑東通りから一本裏に入った中国料理の、「孫」。 名店なのだそうだ。


「孫さんはテレビや雑誌でおなじみだけどすごく気さくな方なのよ」

一人ではとても入れそうもないけど今日はおなじみさんの彼女の案内なのでそれじゃぁ、と階段を下りて地下にあるお店へ


う〜〜ん、さすが。 六本木辺りの店は構えも調度もクラスが違うんでしょうか。少し明かりを落とした暖かなスペースや木の調度品がなんとも落ち着くいい感じです。

「やぁ、いらっしゃい」と、流暢な日本語で料理長の孫さんがにこやかにテーブルに挨拶に来られた。 メニューを繰りながら2品ほどリクエスト。

「何かあたたかいものを…」 という私たちに

「わかった、△▽のスープと海老の○×▲、コレ絶対おすすめ。あとは任せて。何か創るから」

ということなのであとは孫さんにお任せすることに。


彼女が電話でしばらく席を離れている間、近くのテーブルで某テレビ局の番組スタッフと孫さんが打ち合わせをはじめた。

漏れ聞こえてきたところによると、近々行われるイベントの場所や内容の具体的な詰めの様子。 孫さんは夕方の開店時間までに店に戻って来れるかどうかを気にしている。

お客さんを大事にしてるんですねぇ、感心。

テレビの方が帰られると厨房ではお料理の音がトントントトト。と思ったらまたまた孫さんが厨房からテーブルに…

「体があったまるならコレの方がいい。変更してもいい?」ですって。 

お客さんがどうしたら一番喜ぶかを考えて作ってるんですねぇ。またまた感心。


そしてお料理は、

かぼちゃとクコの実とホタテの濃厚なスープに続き、カニの実がた〜くさん入った真っ白なおいしい一品。器の青がよく映えます。

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「コレおいしいですよー」とお肉を揚げて黒酢あんかけにしたものすご〜くおいしくて、何とも香りの良いスパイスが効いた一品。大きなピンクのお皿がやさしい感じ。

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料理長の自慢の品だという四川風ピリ辛マーボ豆腐とご飯。前の一品との対比がすばらしい。

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そしてその音からして待ってました! 野菜と海鮮のおこげ。ジュワーッと音を立てる大皿からいい香り〜。 う〜ん、キクラゲってこんなにおいしかったん?

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そして最後はもうお腹いっぱいで入らないといいながらスルッといただいたマンゴーのプディング。きれいな色の器でしょ。

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それぞれの器も手作りの温もり。料理に合わせた鮮やかな彩りに目でも楽しめたし。 はじめての私もすっかりくつろげたサービスに、疲労も溶けてゆく心地です。

心づくしのお料理にすっかり体もあったまって、なんか力が出た感じです。

いつもなら遅くなった都内の帰りはかなりぐったりするのに、家に着いてからもすごく元気で 疲労感がなかったのです。


う〜ん、「食」ってすごい 不思議。 そして大切なんですね

いい時間を過ごさせてくださったMさん、ありがとうございました。

また行きましょうね

映画 永遠の語らい2
towano

さて、先日の寄り道を戻って、と。
「永遠の語らい」という映画のお話ですが、近年の映画らしく、ドヌーブがちょっと太目。これにはちょっとショック。
カメラも遠慮がちに撮ってるみたいでドヌーブのアップのカットが全然ない。
歳を重ねたドヌーブもすてきだとは思うけど、う〜〜ん、そっかぁ・・・。撮れなかったかぁ・・・。
が、ストーリーの方はラストに衝撃が走り、凍りついた。そしてドヌーブをアップにしすぎないカメラワークの理由も見終わってから分かった。…ような気がした。

歴史学者の母と小さな娘は二人で船旅をして、パイロットの夫が待つポンペイまで行く。その途中あちこちの国の港へ寄港し、史跡を訪ね歩いて歴史を旅しながら進んでゆくというストーリー。 かと思って

「そうね、平和ってのは互いに違いを認めあうことよね。うん、確かにね」

と、淡々と進むストーリーにあくびが出始めた頃、衝撃のラストを迎える。
テロによって船が爆破され、逃げ遅れた母と娘が船とともに…。

ラストに向かう、ここからがこの映画の真骨頂。
爆破の瞬間から、船が折れて崩れ、海中に沈んで消えてゆく(だろうと思われる)までをずっと、リアルな「音」だけで表現しつづける。 映像の方は、

「早く海へ飛び込むんだ! ジャンプするんだ!」

と叫んだ船長が爆破を目にした瞬間の、驚愕の表情で止まったまま。 ナレーションも一切の音楽も入らない静止画像のままでエンディングを迎える。
観る側が主体的にイメージするに十分な「時間」だけが与えられる。  その長い長い静止画像は問いかける…。

「あなたはテロというものの恐怖を認識したか? 人間が何千年もかけて守ってきた美しいものも、この瞬間の幸福も、等しく一瞬で崩れ去る。それがテロなのだ。 尊いものを守るためにあなたは何かできるのか? 何もしないでいいのか? あなたは間違っていないか?・・・」

平和な日常が突然引き裂かれる恐怖、その現実は正視できないほど残酷なもの。
それが今世界のあちこちで起きているテロの現実。

フランス映画らしい美しい映像の中に、込められた強いメッセージは強烈だった。ドヌーブの美ではなく。

今日もこうして平和を享受するだけの私は非力で、何もできない。
何もできないでいられる幸福に感謝し、この地上から争いがなくなることを祈るだけ。